— 御社の事業内容について教えてください
駒場様:プロバスケットボールチーム「宇都宮ブレックス」の運営と、バスケットボールおよびチアダンスのスクールの運営です。日本のバスケットボール界の発展をリードしていけるようなチームを目指すとともに、ホームタウンである栃木県の活性化に貢献する存在でもありたいという考えのもと運営しています。
— 「TOKIUM経費精算」と「TOKIUMインボイス」を導入いただいていますが、導入以前はどういった課題があったのでしょうか?
駒場様:喫緊の課題としては電子帳簿保存法とインボイス制度への対応がありましたが、経理部門はもとより営業部門をはじめとした他部署もかねてより課題感を持っていたのは、主に経費精算に関わる面倒や苦労です。
多田様:経費申請するほうの立場からの話となりますが、事務所のPCからしか申請できず、領収書を申請用紙に貼って提出する必要もあったので、申請するだけの為に月に一度は事務所に行って作業の時間がとられてしまうことがありました。
さまざまな働き方の社員がいるので、月末までに必ず事務所に出向いて処理する必要がある状況は各社員にとって負担となっていました。
— 事務所に出向くのが難しい社員が結構いるということですか?
多田様:はい、営業メンバーは外回りが多かったり、夜間しか時間を取れなかったりするスクール事業部のメンバーのような様々な勤務体系のスタッフも多いのです。
状況は従業員によって様々ですが、例えば営業担当である私の場合、日頃は自分でアポイントの際の駐車場代や高速道路利用料などの領収書を都度ファイリングしておき、月末になって1ヶ月分が溜まったタイミングで事務所のPCに張り付いて、夕方からはひたすら申請作業をするといった感じです。
アウェーの試合にも同行する広報担当者なども、やはり事務所に出向く時間をなかなか取れず苦労することがあったようですね。
また、スクール講師のメンバーは、学校を終えてから集まる子どもたちを指導して、事務所に出向くのはそれが終わってから。夕方に作業しているというのもよくある光景でした。仕事終わりが夜遅くなるため午後からの勤務が基本で、午前中は出社しないので、事務所に来られるのはどうしても遅い時間になってしまうのです。
— 皆さんひと月に何枚くらいの領収書を処理していたのでしょうか?
駒場様:会社全体でいえば、1000枚~2000枚くらいでしょうか。
多田様:営業担当の私は仕事柄、ひと月に30枚から50枚程度近くの領収書を申請していますが、営業以外の職種、たとえばスクールの先生方であっても、体育館の利用料や暖房代、補食やイベント時に使う消耗品などの立替払いが発生します。
全スタッフが各自そうやって経費申請していました。そう考えると、会社全体で経費申請にかけていた工数は相当だったと思います。
駒場様:同じように紙ベースで運用していた請求書処理でもスキャン作業や原本管理に時間を取られていましたので、領収書と請求書という“紙”をとにかくなくしたいと考えていました。
— そうした課題を解消したいという思いがシステム導入につながったわけですね。
駒場様:はい、紙ベースの運用を脱却し、業務効率化することは悲願でした。そういった意味で、電子帳簿保存法とインボイス制度への対応が必要となったことは、システムを刷新し業務効率化を実現するチャンスでした。
— 当時既に他社の経費精算システムを導入済みだったと伺っています。
駒場様:はい、TOKIUMさんとは別の会社の経費精算システムを利用していました。ですから、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応も、そのまま同社のサービスを利用する案が真っ先に浮かびましたが、社内でいろいろ調べ、他のシステムも検討することになりました。
— どういった選定基準でシステム選定を進めましたか?
駒場様:月1サイクルの運用が可能であること以外では、まず電子帳簿保存法とインボイス制度に対応できることが大前提で、その上で経費精算と請求書処理の両方をお任せできるサービスであること、会計システムと連携できることが条件でした。
TOKIUMさんはそうした全ての条件をクリアしていました。
— 最終的にTOKIUMをお選びいただいた理由をお聞かせください
駒場様:経費申請のプロセスが手軽でわかりやすい点、請求書処理業務のペーパーレス化が実現する点が決め手となりました。
どこにいてもスマホからサッと経費申請できて、「リモートワーク中だけど経費申請があるから出社しなくてはいけない」ということがなくなります。
また、請求書だけでなく領収書も原本が手元に残りません。以前は原本保管のために倉庫を借り、1年分の請求書や領収書の原本を詰めた段ボール箱をそこに毎年発送していたのですが、それも必要なくなります。
まさに弊社が求めていた形だったので、実はそれ以上他社を比較検討することもなく、すぐにTOKIUMさんに決めてしまいました(笑)
— 弊社の導入サポートはお役に立ちましたでしょうか?
駒場様:専属サポートの方がついてくれて、とてもスムーズに導入・移行できました。
弊社の場合、部門によっては利用する科目が異なる場合があり、初期設定の際に運用フローに合わせて細かく勘定科目を設定しなければなりません。
TOKIUMさんはカスタマイズも対応していただけて、あまり苦労せずにスムーズに導入が進んだので、本当にありがたかったです。
— TOKIUM経費精算」を導入してみてのご感想をお聞かせください
多田様:申請する側としては、とにかく楽になりました。このひと言に尽きますね。
場所の制約を受けずにスマホ一つで申請できるのでわざわざ出社せずに済み、かなりの時短になっているはずです。原本は、後日出社した際にボックスにポンっと入れるだけですから手間はかかりません。
駒場様:経理側としても、領収書の原本管理が不要となり、ファイリング作業や倉庫へ送る作業をしなくても済むようになりました。
— 具体的に経費精算の業務効率はどのくらいアップしましたか?
多田様:申請者にとっては、事務所に出向くための移動時間がゼロになっただけでなく、申請1件当たりの所要時間も短縮しています。私の場合、1ヶ月分の領収書をまとめて申請するのに1時間くらいかかっていたのですが、今ではトータル数十分であらかた終わりますので、所要時間は半分程度になっている計算です。
以前は手入力していた情報が自動でデータ化されるようになり、訪問先の情報などは一覧から選択するだけでよいので、サクサク申請できています。
駒場様:経理側では、半日(4時間)かけて支払いまで持って行っていたのが、今は半分の2時間前後で処理を完了できています。
全社から集まる1000枚~2000枚の領収書や請求書を分厚いファイル収納していたファイリング作業自体がなくなったことも大きいですね。
— 「TOKIUMインボイス」についてはいかがですか?
駒場様:まず、請求書の受領から電子化までお任せできるので、請求書をスキャンしてアップロードして……というのを数多く行っていた時間が浮きました。
そして、クラウドで請求書データを保管する形となったことにより、単にファイリングが不要となっただけでなく、過去の請求書を見せてほしいという依頼が経理に来なくなりました。担当者が自分で履歴を見られるようになったからです。以前は、依頼を受けた1枚の請求書探しで1日が潰れてしまうようなことも少なくありませんでしたから、とても助かっています。
加えて、どの業者から届いていてどこからはまだ届いていないというのをリアルタイムで確認できることもクラウドストレージの利点ですね。
また、導入前には、経理ではなく担当者のメールアドレス宛に請求書が届いてしまうことで抜け漏れが起きることもありましたが、請求書の送り先がTOKIUMさん宛に統一された今はそうしたトラブルは起きていません。
— 新システム導入を決めるまでや、導入後にユーザー部署に浸透するまでに苦労はありましたか?
駒場様:特に苦労するようなことはなかったですね。
利益を出すために総力をあげて仕事に取り組んでいるバックオフィスの業務環境が改善されれば、会社としても良い方向に進んでいくだろうという判断でGOサインが出されました。
「TOKIUM経費精算」のアプリのUIはもとよりシンプルなこともあり、使いづらいといった声は聞かれずスムーズに浸透しました。
— 皆さん導入後すぐにフル活用してくださったということですね。
多田様:そうですね。もちろん、新しいやり方に移行するわけですから、多少の不安はありましたが。たとえば、撮影データが自動でデータ化されるというけれど、ちゃんと正確な情報が入力されるのかな?などです。
ただ、実際に使い始めてみれば読み取り精度の高さはすぐに実感できます。何より明らかに工数が減ったという事実に「TOKIUMさんのシステムを導入してやっぱり良かったな」と思うようになるまでに時間はかかりませんでした。
— 経費精算や請求書処理の工数削減により生まれた時間を何にあてていますか?
駒場様:ずっとやりたいと思っていながら手をつけられずにいた契約まわりの電子化に向けて動いています。
また、些細なことかもしれませんが、倉庫内の書類整理のような「やらなくてはとわかっていても後回しにしてしまっていたこと」に着手できるようになりました。
経費精算にかける時間が削減した営業担当者からは、その分アポイントを入れたり、新規のお客様を開拓したりといったことにより多くの時間をあてられるようになったという声も聞いています。
— 将来的にどのような経理部門を目指していらっしゃいますか?
駒場様:今回のシステム導入を端緒としてペーパーレス化とキャッシュレス化をさらに推進していくことで、単なる「在宅勤務可」ではなく、フルリモート対応の体制を構築できたらと考えています。
【取材日:2024年3月5日】