— 東海エリアを中心に149店舗の薬局を展開
当社は1995年に岐阜県で設立されました。病院の近くに店舗を構える門前薬局を中心に、東海エリア、北陸エリア、関西エリア、四国エリアで計149店舗(2023年3月現在)を構えています。近年では門前薬局としてだけではなく、地域にお住まいの患者様や医療機関と連携を取りながら、あらゆるニーズにお応えできるように薬を通じたサービス提供を行っています。世の中の変化に対応し続けながら、地域で暮らす皆さまの笑顔と安心につながるサービスを提供することが当社の使命であると考えています。
— 『TOKIUMインボイス』『TOKIUM経費精算』検討のきっかけ
当社は株式会社トーカイを親会社とするグループ会社の1社です。株式会社トーカイは、主に「健康生活サービス」「調剤サービス」「環境サービス」の3つのセグメントで事業を展開しており、最近では従業員に働きやすい環境を提供するために、DX推進の動きを加速させています。当社では経理業務における小口現金や預金管理などの間接業務は、現在149店舗ある各店舗に任せていました。一方でお金を数えていても新しい価値は生み出しませんので、親会社のDX推進の流れもあり、これらの無駄な業務を排除できないか考えていました。
これまでの経費精算業務は、出張経路や経費の内容、金額をExcelに入力し、紙で出力し、そこに領収書を貼り付け、そして会計システムに手入力するという煩雑な流れを繰り返し行っていました。請求書支払業務は、紙で届いた請求書やダウンロードしてきた請求書を紙に印刷して、所属長に印鑑もらって経営管理課に回すという流れでした。
そうした中で、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応が必要となりますので、従業員に依存した方法ではなく、経費精算や請求書受領が行えるシステムの導入を検討することとなりました。選定基準として「生産性向上(業務効率化)」と「内部統制強化」を重視していました。
申請・承認は各店舗で行っており、経営管理課は各店舗の処理が終わった後に確認をしていました。しかし、申請内容自体の間違いや、社内規定が変更されているにも関わらず反映されないまま店舗で承認されるなど、不備が頻繁に起こっていました。
請求書に関しては記載されている金額と支払依頼書に記載されている金額が間違っていることもしばしばありました。その都度、経理担当者が金額の修正を行う手間が発生していました。また請求書原本の郵送が期日に間に合わず、先方に連絡してFAXで送付してもらい対応していることもありました。
このように経費精算業務、請求書支払業務の両方で、申請内容に不備があり、業務負荷となっていました。
これらの課題を解決するため、システム導入の検討を行いましたが、当時検討していたシステムは費用がかなり高額でしたので、もう少し他のシステムも見てみたほうが良いのではないかという声が挙がり、再度、他社システムとの比較検討を進めていくことにしました。
— 『TOKIUMインボイス』『TOKIUM経費精算』導入の決め手
新たに情報収集を行ったうちの1社がTOKIUMでした。TOKIUMには経費精算システムのTOKIUM経費精算、請求書受領システムのTOKIUMインボイスがあります。詳しく話を聞いてみると、他社システムには無いユニークなサービス提供を行っていることがわかりました。
1つ目は「専任のオペレーターによる入力代行」です。
比較していたシステムの中にはOCRを用いて領収書や請求書のデータ化を行っているシステムもありましたが、データ化精度は70~80%と低く、一方で、『TOKIUM経費精算』と『TOKIUMインボイス』は、どちらも全てのデータ入力をオペレーターが代行入力してくれますので、データ化率は99%以上※と高い数字です。データ化の段階で間違いが発生すると、従業員による手直しが必要となりますので、結局データを全件チェックする必要が生じ業務効率化にはつながりません。オペレーターによる入力代行であればその心配はほとんどなく、業務改革を行う上で、TOKIUMの高いデータ化精度は非常に魅力的に感じました。
2つ目は「領収書も請求書も紙がなくなり、ペーパーレスになること」です。
TOKIUM経費精算もTOKIUMインボイスも原本の保管を行ってくれるので当社で原本のファイリングや保管の作業が不要になります。
TOKIUM経費精算では申請者はスマートフォンで領収書を撮影し、領収書原本を回収ボックスに入れます。経理担当者はその原本をTOKIUMに送付するだけで済みます。
TOKIUMインボイスは請求書の受領から代行してくれるので、当社に紙の請求書が送られてくることはありません。その後の請求書の保管まで任せられます。
このように経理業務から全ての紙をなくすことができる唯一のシステムが、『TOKIUM経費精算』と『TOKIUMインボイス』でした。
DX推進の観点ではユーザーの利便性を追求することが大事だと考えました。加えて、経理業務から紙がなくなることで、ユーザー側と経営管理課側の双方で大幅な業務改革につながる期待を持つことができました。以上の理由から『TOKIUM経費精算』と『TOKIUMインボイス』を導入することに決定しました。
※当社規定の条件を満たした書類における、対象項目あたりの精度
2つのシステムを同時に導入することに対して、運用面で不安は無いかとよく質問を受けるのですが、個人的にはありませんでした。まず、同時に導入した方が業務に与えるインパクトが大きいです。従業員としても、大きく業務効率化を図ることができた方が、システムを利用するモチベーションも上がると考えています。また、当社は多拠点に渡り店舗を構えていますが、経費の種類はどの店舗もほぼ同じですので、それほど大きな混乱が生じるとは思えませんでした。請求書に関しては、2回目の処理以降では過去の履歴を使うことができますので、店舗へ展開する際には履歴だけ先に作っておこうと考えていますが、導入負荷はそれほどかからないものと想定しています。
— 『TOKIUMインボイス』『TOKIUM経費精算』の効果
TOKIUM経費精算で特に効果が出たと感じるところは承認と原本保管の作業です。
今までは複数の書類を網羅的に金額から順に突き合わせをしていましたが、TOKIUM経費精算導入後はデータ化された金額は合っている前提で作業を進められます。例えば、交通費や駐車場代、高速道路の利用などの経費の場合は、基本的に自動入力されていればチェック不要という運用にできたので業務量を減らすことができました。
また、領収書の原本保管に関しても、半日から丸一日かけて作業をしていました。それが経理担当者の人数分かかっていたので、大きく業務負荷が軽減されたと感じています。
ユーザー目線では、経費精算にかかっていた時間を大幅に削減できることを期待しています。効果アンケートの実施はこれからですが、会社にいないと経費精算を行うことができない状況から、移動時や出張帰りの新幹線車内で行うことも可能になります。また、目先の効果としては、小口現金などの現金管理がなくなることが大きいですね。
TOKIUMインボイスは、現段階では完全に展開できていないですが、ファイリング作業がなくなることは経営管理課としては相当楽になると感じています。実際、保管する原本の量は徐々に減ってきています。
TOKIUMの2つのサービスを導入したことによる効果としては、トータルで年間約4,000時間の削減と1,570万円以上のコストカットになると試算しています。TOKIUM経費精算、TOKIUMインボイスの導入効果の確認が今から楽しみです。
— 今後の展望
TOKIUM経費精算とTOKIUMインボイスの導入によって、各部署が本来行うべき業務に集中できる環境をつくることができると考えています。具体的には、薬剤師であれば直接患者様に還元できる服薬指導に、メディカルスタッフであれば店舗管理や薬剤師へのフォローなどに時間を使ってほしいです。
本社でも、各部署が本来行うべき業務により多くの時間を使えるようにしたいですね。経営管理課としては将来的には経理事務をなくしたいと思っています。基本的に仕訳の計上といった作業はシステムに任せて、経営管理課は日々の数字を分析し、会社経営に対する判断業務だけを行い、少数精鋭で単純作業をしない課として会社の成長に貢献したいと思っています。
会社全体を強くしていくために、『TOKIUM経費精算』と『TOKIUMインボイス』を積極的に活用していきますので、TOKIUMとはこれからも深い関係構築ができることを期待しています。
【取材日:2023年4月26日】