— 御社の事業内容について教えてください
コンピューターの周辺機器の製造及び販売を行なっております。主要製品である業務用大型プリンターの他、金属製の看板や天然・合成繊維の衣料品など紙以外の様々な素材に印刷できるようなプリンターも各種取り扱っています。
— TOKIUM導入前に財務経理部門が抱えていた課題について教えてください
電子申請は既に導入していましたが、当時利用していたシステムではタイムスタンプを付与できなかったり保存要件を満たせなかったりと、電子帳簿保存法に対応できない状況でした。
また、電子申請を導入済みとはいえ、結局のところWEB上の手続きだけでは済まず、かなりの工数がかかっていたことにも課題感を持っていました。システムに登録するためには請求書や領収書がデータ化されていなくてはならず、各部の担当者は届いた請求書をいちいちスキャナーで読み取っていました。しかも、WEB申請すれば完了ではなく、現本を貼り付けた申請用紙の財務経理部門への提出も併せて必要なワークフローだったため、コロナ禍で在宅勤務が推奨されても出社しないわけにはいきませんでした。ペーパーレス化して在宅でも回せる環境を整備しなくてはと強く思うようになったきっかけでしたね。
— 新システムを選定する際はどういったことを基準とされましたか?
まず、リプレイスのそもそもの動機である電子帳簿保存法への対応は必須条件でした。それに加え、請求書処理と経費精算とのどちらもできることも条件としていました。
— 請求書処理と経費精算をセットでというのを条件としたのはなぜですか?
申請者の立場からすれば、請求書であれ経費であれ経理関係の手続きであることに変わりはなく、共通のUIで操作できるほうが便利だからです。財務経理部門としても、メンテナンスのことを考えればやはり同じ会社が提供するサービスで揃えたほうが良いと判断しました。
— 複数社のシステムを検討されたかと思いますが、最終的にTOKIUMをお選びいただいた理由は何でしたか?
TOKIUMさん含む最終候補4社のうち、操作性や初期投資、運用コストといった複数要素のトータルバランスの点でTOKIUMさんが一番優れていたことが最大の理由ですが、プラスアルファでできるようになることが魅力的だったというのもありました。
電子帳簿保存法への対応はどの候補もクリアしていましたので、そうなると「その他に何ができるようになるか」という付加価値の部分が比較対象になってきます。
その点、TOKIUMさんなら請求書の受領代行や入力代行をお願いできる。原本を保管してもらえる点も、念のため原本は廃棄せずに保管しておきたいと考えていた弊社にとってはありがたかったですね。
また、タイムラインでのコメント機能を利用してExcelファイルを添付可能というのも、他社ではあまり見られない仕様でした。タイムラインにファイルを添付でき、現行の運用を踏襲できるというのはいいねとなり、そうした数々の加点ポイントの積み重ねで、TOKIUMさんのシステムに決めました。
— 弊社の導入サポートに対するご感想をお聞かせください
専任の方がついて、初期設定や操作方法など丁寧に説明してくださいましたし、こちらの質問に対してもすぐに回答していただけました。
また、チャットで問い合わせできるのも便利ですね。導入後、運用していく上で出てくる細かな質問もチャットで直接尋ねればすぐに回答をもらえるので、大変助かっています。ちょっとした疑問点やごく簡単なことでもチャットだと聞きやすいという側面もあります。
— 「TOKIUMインボイス」「TOKIUM経費精算」の導入の効果はいかがでしょうか?
積極的に電子化を取り組んだ部門では1部門当たり毎月150件程度の取引があり、それに応じた枚数の請求書があったのが、今では取引先側の都合による5枚くらいが残っているだけですから、請求書はほぼ100%電子化されていると言ってよいかと思います。
申請者側の視点では、受領して、開封して、スキャンして、原本を台紙に貼り付けて財務経理部門へ提出して……という紙の請求書だから発生する一連の手間がなくなったことによる工数削減効果はやはり大きいです。財務経理部門としても、入力を代行してもらえるので起票が不要ですし、ファイリングして保管するのにかけていた工数と労力も必要なくなりました。
また、以前は、締め日にあたる月初には大量に届く紙の請求書の処理に追われ、在宅勤務などは到底できませんでしたが、今はWEB上で処理できますから勤務場所の制約は一気に解消されましたね。
— 「TOKIUM経費精算」はいかがですか?
「TOKIUM経費精算」も、同じように場所の制約がなくなることなどから大きな効率化につながっています。
PCでしかできなかった手続きがスマホからでも手軽に行えるということでとても評判が良く、「移動中に領収書を登録でき、時間を有効に使えるようになって本当に助かる」といった声が聞かれます。
また、「駅すぱあと」との連携も便利ですね。旧システムではそうした機能がなかったため、出発地点から到着地点までのルートと交通費をインターネットで都度確認していました。今は駅を選べばルートと金額がパッと出てくるので、チェックする側としてもだいぶ楽になりました。
弊社では備品類の購入については立て替え払いではなく請求書払いが主なため、経費の大半は出張者の交通費です。それだけに交通費のチェックに関わる部分での利便性は大変ありがたいです。
— システム導入による時短効果を実感できていますか?
はい。導入初期こそマニュアル整備や問い合わせ対応といったサポートに時間を割きましたが、一巡すれば申請者もすぐに慣れてきて、問い合わせの件数も減り、「以前だったら今頃は一生懸命ファイリングをしていた時期だなぁ」と気づくなど、時間的余裕が生まれ楽になっているのを肌で感じています。
— 財務経理部門の皆様にも申請者の皆様にもご満足いただけているでしょうか?
私たち財務経理部門のメンバーも、勘定科目などの各種設定をカスタマイズ可能だったりファイル添付可能だったりといった柔軟性を持つTOKIUMさんのシステムに決めて良かったと感じています。
システム選定には2年弱というかなり長い時間をかけました。思い描くような使い方が可能なのか、現行の運用を大きく変えることなく電子帳簿保存法に対応できるのかといった点を慎重に見極めた上で、大きな期待を持って導入しています。
そうした私たちの期待に応えるように、TOKIUMさんではこまめにアップデートが行われ、機能性がどんどん向上していっていますので、これからもおおいに活用していきたいと思っています。
— 将来的にどういった財務経理部門を目指していらっしゃいますか?
おそらくどこの会社でも、財務経理部門は経費精算や請求書処理に追われがちになってしまうところがどうしてもあると思います。弊社も例外ではなく、会社の成長につながるような業務になかなか時間を割けずにいました。
ですが、「TOKIUM経費精算」と「TOKIUMインボイス」を導入することで効率的な経理業務を進めていくための下地ができあがった今、より付加価値の高い業務へとシフトしていけたらと考えていますし、それが求められてもいます。具体的には財務分析やそれに基づく提案、これからの世の中に欠かせないDXへの取り組みなどですね。
両システムを今後もっと活用していくことで一層の導入効果を出せれば、財務経理部門のミッションとして位置付けられてもいるそうした高付加価値業務に人的リソースを確保できるようになるはずです。
海外に連結子会社もありますので、グローバルでのファイナンスについても本社としてしっかりと統制を取り、全社的な成長に寄与していかなくてはと考えています。
【取材日:2023年12月19日】