— 貴社の事業内容について教えてください
IT及びエレクトロニクス業界のソリューションベンダーとして1957年に設立以来、コンピュータシステムからネットワークシステム、VR/ARコンテンツ、電子材料・電子機器までさまざまなソリューションを提供しています。国内外の最先端技術や先進的な製品を活用したソリューションを提案し、お客様の業務の効率化、収益の改善などビジネスの発展に寄与することを目指しています。
— 経費精算システム検討の背景を教えてください
領収書の電子帳簿保存法への対応を考えたことがクラウド経費精算システム検討のきっかけとなりました。
また、以前から経費精算業務が紙ベースで提出に時間がかかっていることに課題を感じていました。日頃の精算を気軽にどこからでもできるようにすれば、申請者も経理担当者も業務負担が減るだろうと考えていました。コロナ禍によりテレワークも増えたことから、より顕著に経費精算の問題に対応しなければならない状況にもなっていました。
— TOKIUM経費精算導入以前の経費精算業務について教えてください
前提として当社の経費精算には少し特殊な点があります。個人の経費は私たちの総務部が確認と承認をしていますが、受発注に関する費用は経理部が処理しています。そして、その後の振込処理はどちらとも経理部が行っています。
経費によって提出先が変わりますので、社員は申請書の提出先を間違えることがしばしばありました。受発注に関する費用の申請書が総務部に提出されていれば、それを経理部まで手渡ししており、無駄な手間が発生していました。
— 経費の申請や承認について負担になっていたことはありましたか?
以前は経費精算の際には会社で紙の伝票に内容を記入し、領収書を貼り付けて提出していました。現場の社員は外出が多く、会社に戻ってから経費精算を行うことは困難でした。例えば、営業部は出張が長引くこともありますし、システム導入の担当者であれば客先に1ヶ月近く滞在することもあります。そのため、会社で経費精算を行うための時間を確保することができない状況でした。
また、手書きで伝票作成を行っていたため、数字の6が9になってしまうなどの単純な転記ミスがしばしば発生していました。承認者も申請書の転記ミスを見逃してしまい、そのまま承認し総務部に提出することがありました。特に月末や四半期末は、申請書の量が増えるため、チェックや差し戻しが多くなり大変でした。また社員が外にでていることが多く差し戻しが滞っていました。
このように転記や紙での回覧など物理的な課題を解決するため、ペーパーレス化が必要と考え、TOKIUMを含めた3社のベンダーから選定しました。
— TOKIUM経費精算を導入した理由について教えてください
理由は大きく2つあります。
1つ目は価格面についてです。TOKIUM経費精算は比較した中で唯一、ID数ではなく領収書枚数で金額が決まります。グループ会社も含めた導入を検討しており、兼務も多い状況でしたので、それぞれの会社につき1ライセンスとなる場合、費用対効果が悪いと感じていました。TOKIUMでは、部署設定の際に、グループ会社を1つの部署とみなして設定して1ライセンスで済むような運用提案してくれました。さらに、オプションを付けずとも、原本の突合や保管、電子帳簿保存法への対応が可能で、費用対効果が高いと感じました。
2つ目は、領収書のデータ化がオペレーターによる自動入力なので、OCRに比べて入力ミスが少ないことが良かったです。
— TOKIUM経費精算導入の効果を教えてください
経費精算にかかる作業時間は申請者・承認者ともに実質1分程度まで短縮することができました。
— 社員の方が実感した効果について教えてください
スマホで経費の申請・承認が可能になったため、テレワーク中でも長期の出張の合間でも経費精算業務ができることが非常に良いと聞いています。伝票に転記する作業や、領収書ののり付け作業もなくなり、それだけでも時間の短縮につながったという声をもらいました。
— 経費処理側で実感した効果について教えてください
TOKIUM経費精算はデータ化精度が高いため、申請された領収書のデータ内容を修正する必要はほとんどありません。また、消費税の10%・8%も自動で入力されるため、便利です。誤って入力された話もほとんどありません。さらに、システム上で申請や差し戻しができるようになったので、差し戻しをスムーズに行えるようになりました。また、以前はさまざまな形の領収書を貼り付けた申請書の束を保管していました。しかし、代行保管によるペーパーレス化で、手間がなくなっただけでなく保管場所も必要なくなりました。必要な領収書を探す際にも、紙を1枚1枚めくる手間がなくなり、システム上で簡単に検索できるようになりました。
さらに、これを機に承認フローの見直しを行い、不明瞭になっていた部分をしっかりとルール化することもできました。承認フローが明確になり、統制ができるようになったことは、会社にとっても良かったと感じています。
今後、想定される効果としては、監査法人の検査の際に、領収書の束を取り出して提出する必要がなくなることがあげられます。また、監査法人から領収書原本が必要と言われても、TOKIUMから簡単に取り出せるため、その点でも安心です。
— 働き方で変化したことはありましたか?
以前は、毎週月曜日の午前中に各部署からの出金伝票申請を締め切っていました。午後には総務部でそれらをチェックする作業がありました。しかし、TOKIUM経費精算導入後は、社員はいつでもすぐに経費精算ができるようになったので、経費精算業務が月曜日に集中することがなくなり業務負担がかなり減りました。経理担当者としては、月曜日に休みを取りやすくなるなど、プライベート面でも嬉しい効果がでています。
— 最後に目指す経理部門のあり方について教えてください
より正確でより迅速な経理処理を目指していきます。そのためには日々の経理業務においてシステム化などによって、よりいっそう業務効率化の工夫を行い、働き方を変えていければと思います。
【取材日:2023年03月15日】