— キャディ株式会社について
特注品の発注者と全国の加工会社を自動見積のテクノロジーを用いてつなげるサービス「CADDi」を開発運営しています。図面データから自動で見積算出することができ、品質・価格・納期面で最適な加工会社を自動で特定できる仕組みを提供し、製造現場の社会課題を解決しています。
製造業は、国内総生産額が180兆円規模を誇る日本の基幹産業です。そして、その内の120兆円程度が部品調達にかかるコストによって占められています。設計においてはCAD/CAEなどの活用、製造においては自動化・ロボット化、販売においてはAI・ビッグデータの活用などのイノベーションが起こっているのに対して、調達分野においては、約120兆円ものコストがかかっているにも関わらず、100年以上大きなイノベーションが起きていないのが現状です。このことで、不安定な受発注、発注や見積にかかる手間、調達コストや生産側の赤字比率の高さなど、発注側・受注側双方に様々な社会課題が起きてしまっています。
当社はこの調達分野にイノベーションを起こすことで、モノづくりに携わるすべての企業・産業全体が、本来持っている力を最大限に発揮できる社会の実現を目指しています。
経営管理本部 伊藤 達也 様(肩書は取材当時のもの)
— 『TOKIUM経費精算』検討のきっかけ
既に他のクラウド経費精算システムを導入していましたが、営業からの申請が締日までに間に合わないことが常態化する問題が発生していました。その最たる理由が、既存のクラウド経費精算システムが領収書のペーパーレス化に対応していなかったことです。当社の営業メンバーは日本全国の製造業のお客様先に訪問に行きますが、製造業の多くは工場を併設していて、駅から遠いところに会社があることが多いため、訪問の際には新幹線やタクシーでの移動が多く発生します。このため、営業メンバーの多くが毎月10枚以上の領収書を申請する必要がありました。
しかしながら、日々、全国のお客様先を訪問する営業メンバーにとって、経費申請業務を平日日中の時間帯に行うことは難しい状況でしたので、わざわざこの業務のためだけに、夜9時頃から終電近くまで時間を確保する者や、休日出勤をして申請業務を行う者もいました。また、毎月の領収書が10枚以下の場合であっても、対象となる領収書を申請のタイミングで探し出して、紙に糊付けする業務だけでも、相応の手間とストレスがかかります。
これでは、営業メンバーが経費申請業務によって疲弊してしまい、本来やるべきお客様先への訪問や提案活動などのコア業務に支障をきたすのではないかと懸念していました。
また、経理の観点でも懸念がありました。それは、毎月発生する領収書の枚数が膨大だったために、申請内容の確認に丸1日の工数を費やしていたことです。申請内容の確認業務はアルバイトの方に依頼していましたが、毎月平均150枚程度、多い月で250枚程度の領収書が紙に糊付けされた状態で届きますので、それらを1枚ずつ確認していく業務にはかなりの面倒さが伴いました。
確認が終わればそれらをファイリングする業務も発生しますので、これら一連の業務を全て終えるのに丸1日の工数を費やさざるを得ない状況でした。アルバイトの方には、コーポレート部門に携わる他の社員からの業務依頼にも対応してもらっていましたが、経費精算の時期には本来依頼したい他の業務を依頼できない状況となっていました。
— 『TOKIUM経費精算』導入の決め手
このような懸念点を解決する策は、領収書も含めた経費精算業務の完全ペーパーレス化を実現できるクラウド経費精算システムの導入と結論づけ、これに対応できる他のクラウド経費精算システムへのリプレース導入を検討することにしました。いろいろと情報を調べた結果、当社の要望に応えてくれる唯一のクラウド経費精算システムが「TOKIUM経費精算」でした。
「TOKIUM経費精算」には、他社には無いペーパーレスプランがあります。このプランを使えば、営業メンバーは領収書を写真に撮って、領収書原本を社内のポストに投函するだけで申請業務が完了できるようになります。それまでの申請業務は、領収書を写真に撮った後に、クラウド経費精算システムに日付・価格・支払先を入力して申請を行い、最後に領収書原本を紙に糊付けするところまでを行う必要がありました。これが、「TOKIUM経費精算」であれば、領収書を写真に撮って、領収書はそのまま社内ポストに投函するだけで済むようになりますので、大幅な業務効率化が実現できます。
投函後は、社内ポストに投函された領収書をTOKIUMに送れば、領収書と申請内容の突合作業を行ってくれますし、さらには領収書原本の保管まで行ってくれます。加えて、コスト面でも既存のクラウド経費精算システムより安価になることがわかりましたので、合理的に考えて導入しない選択肢はありませんでした。
また、実際に会ったTOKIUMの営業担当が、とてもお客様ファーストな考えを持っている方で、「クラウド経費精算システムの利用はあくまで手段でしかありません。キャディさんが最も業務生産性を向上できると考えるシステムを選んでください」と力強く言ってくれたことも、「TOKIUM経費精算」導入へのモチベーションを高めてくれた大きな要因のひとつでした。TOKIUMという会社のカルチャーが営業担当にも大きく表れていると感じ、長期的な視点で利便性が得られるシステムだと確信した私に、リプレースの迷いは一切ありませんでした。
そこで、私を含めた経営管理本部が主体となり、「TOKIUM経費精算」導入に向けて、営業部マネージャーを集めてミーティングを行いました。私からは現状起こっている問題点と、これらを放置すると本来やるべきコア業務に集中できなくなってしまい、現場の営業メンバーが疲弊する可能性があるという懸念点を伝えました。既に他のクラウド経費精算システムを利用している状況でしたので、現場の営業メンバーからは戸惑いが起きるのではないかといった声も挙がりましたが、それでも領収書申請の手間を大きく削減できるメリットがあることは、営業部から見ても導入しない選択肢はないという意見で一致しました。
— 『TOKIUM経費精算』導入で得られた効果
1点目は、営業部の経費精算工数を月100時間から50時間に削減でき、営業力向上に貢献できたことです。
まずは、大きな効果として営業部全体の業務効率化を図れたことが挙げられます。それまでのクラウド経費精算システムではできなかった、領収書のペーパーレス化が実現できたことで、大幅な申請業務工数の削減につながりました。結果、毎月の締日までに申請を出すことができるようになり、無駄な深夜残業や休日出勤をしなくても済むようになりました。このことで、よりコア業務に集中できる環境が整いました。これは直接現場の営業メンバーから聞いたのですが、はじめは領収書を写真に撮って、ポストに投函するだけで本当に申請が通るのかにわかには信じられなかったそうなのですが、実際に申請から承認までのプロセスを経験した後には「本当にたったこれだけで申請が終わるのですね!」と驚いていた様子でした。
加えて、コーポレート部門全体にも、この効果が波及しました。経理としては、丸1日かかっていた申請内容の確認・ファイリングにかかる一切の手間を省くことができるようになりました。このことで、他のコーポレート部門担当がアルバイトの方に依頼したい業務があっても、経費精算のタイミングではなかなか依頼できない状況だった問題を解消することができました。特に、月末や月初は備品の購入業務が多く発生するのですが、この業務をアルバイトの方に任せられるようになったことで、購買担当がより付加価値の高いコア業務に集中できる環境が整いました。他にも、法務担当や総務担当からの依頼業務にも対応できるようになり、結果として、コーポレート部門全体にも、付加価値の高い全社的なコストダウンや環境改善などのコア業務に集中できる環境が整いました。
「TOKIUM経費精算」導入によって経費精算業務の完全ペーパーレス化を実現でき、営業部を中心に全社的にコア業務に集中できる環境が整った今、心から「TOKIUM経費精算」へのリプレースを決断してよかったと実感しています。
— 今後の展望
当社のミッションである「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」ためには、お客様と直接接する機会の多い営業メンバーがより働きやすい社内環境を構築し、コア業務に集中できる環境を維持し続けていくことが重要です。このための最適な手段として、これからも「TOKIUM経費精算」を使って、コーポレート部門として営業部をサポートし、全国の製造業に関わる企業・産業全体の発展に貢献していきたいと考えています。