「企業に未来基準の元気を!」というコーポレートメッセージのもと、メンタルヘルスケア事業を中心に事業展開を行う株式会社アドバンテッジリスクマネジメント。1995年の創業以来、企業と働く人々を取り巻く様々なリスクや課題を解消する為の解決策を、総合的に提供している。同社が提供する事業・サービスを通じて、個人が「安心して働ける環境」と企業の「活力ある個と組織」を創り出し、未来の世界で活躍する企業を支援している。
— 『TOKIUM経費精算』検討のきっかけ
当社で経費申請の多い社員は、主に営業とサービス導入企業向けに研修を行う講師役の社員で、その方々を中心に、経費申請を頻繁に行う従業員が約200名います。一方で財務経理課は社員が4名で、このメンバーで約200名の経費精算業務を行っており、当時からワークフローに経費精算機能が組み込まれたシステムを利用していました。しかしながら、経費精算に特化したシステムではなかったため、申請方法が煩雑で多くの時間がかかってしまうことと、入力した内容に間違いがあるかを判断する仕組みがありませんでした。
このため、申請内容にミスがあった場合、その都度、経理から営業に差し戻して再提出を促さないといけない状態でした。また、営業の場合、本来であればお客様先に行く時間や提案にかける時間を多く確保することが正しい時間の使い方ですが、経費申請の締日が近づくとわざわざ経費申請のために1日程度時間を確保しないといけないなど、日常の業務時間を削って対応する必要がありました。
このような状況ですと、申請が間に合わない事態も多く発生し、経理としてもスケジュール通りに確認・承認業務が終わらずに、締め作業に影響が出てしまうことがありました。また、当時は社員4名で対応していましたが、経費処理作業のためだけにリソースを増やすことは費用対効果が見合わないため、これを機会に生産性の低い業務は、積極的にアウトソーシングしていこうと考えるようになりました。
とは言うものの、バックオフィス業務だけを効率化できるアウトソーシングサービスだと費用対効果が限定的であることから、経営陣に必要性を説明しづらい。そこで、全社的な業務効率化が実現できるサービスの導入を検討することにしました。特に経費申請の多い営業、研修講師を務める社員の業務効率化を最優先に実現できることが選定における重要ポイントでした。
例えば研修講師を例にすると、基本的には出張先から次の出張先に行くということを繰り返していきますので、多い人で交通系ICカードなどの券売機で印字できる履歴の紙が7~8枚程度出てきます。また、全国各地を飛び回りますので、当然新幹線代や宿泊代等で発生する領収書も多くなります。
これだけの量ですので、経費が発生した都度、経費申請ができるのならばまだ負荷は分散できるかもしれませんが、一度にまとめてとなると記憶を辿りながら経路確認や金額を入力する必要があるため、相当な時間がかかります。
加えて、これだけの量をまとめて申請しなければならないという心理的な負荷も多くかかっていました。日々全国を駆け回っている営業も、同様の負荷がかかっていましたし、申請内容を承認する立場である部門長にも負荷がかかっていました。領収書は紙ですので、それらをすべて目視して間違いがないか確認する必要があります。部門長でも5名程度のメンバーを見る者もいれば、30名程度のメンバーを見る者もいますので、人によっては相当な負荷がかかっていたと思います。
— 『TOKIUM経費精算』導入の決め手領収書の運用改善を除いた場合のクラウド経費精算システムの検討となりますと、正直なところ「TOKIUM経費精算」以外のものでもよかったかもしれません。しかしながら、領収書の発生が多い当社にとって、領収書の運用改善なくして外部サービスの導入はあり得ないと考えていました。「TOKIUM経費精算」であれば、領収書をスマートフォンで撮影したら、後はTOKIUMのオペレーターがデータ入力をしてくれます。
加えて、その後の突合作業と保管についても、社内に設置されている「TOKIUM経費精算」専用ポストに、撮影し終わった領収書を投函するだけで、後はポストの中身を郵送すればTOKIUM側ですべて対応してくれます。全社的な業務効率化を実現できるサービスとして「TOKIUM経費精算」以外の選択肢は無いと判断し、社内推進していくことを決めました。
社内に推進していく上で、経費申請の多い社員をコアメンバーに置いてプレ運用を行うことから始めました。当社は過去にM&Aで合併を行ってきた経緯もあり、社員の年齢層も幅広くいます。そこで、いきなり全社的にシステムを切り替えるとなると、少なからず既存の申請方法に慣れている社員から反対の意見が出てくるだろうと考えました。
そこで、経費申請の多い社員を対象に「TOKIUM経費精算」がどれだけ簡単に使えて、利便性が高いかを実感してもらうための社内トレーニングを行うことにしました。そうすれば、トレーニングを受けた社員が必ず「これは便利ですね」と言ってくれる自信があったからです。結果、このことが功を奏しその後のスムーズな全社導入につながっていきました。
— 『TOKIUM経費精算』導入で得られた効果
最も大きな点は、営業、研修講師を中心に約200名の生産性が向上したことです。1ヶ月あたりの削減時間を試算したところ、合計で約600時間の削減につながったことがわかりました。
この数字を見て、こんなにも削減できたという驚きと、これだけの無駄な時間が発生していたのかという驚きも同時に感じました。経費申請の最も多い社員の場合、これまでは丸1日程度かかっていた経費申請業務が、わずか1時間程度で完了できるようになりました。また、次に経費申請の多い社員の場合、半日程度かかっていた経費精算業務が、数十分で完了できるようになりました。
また、コーポレートカードについてはこれまで新幹線代や宿泊代として利用した経費は、各部門に紙で明細書が届き、そこに領収書を貼り付けていく方法だったのが、「TOKIUM経費精算」と連携できたことによって、一切の領収書貼り付けの手間がなくなりました。面白いことに、これまでのクラウド経費精算システムでは一切なかったことなのですが、社員から私たちに「おかげさまでこんなに楽になりました」といった声が多く寄せられるようになりました。このような声を聞くことができ、着実に社内浸透していることを確信しました。
加えて、承認者も新幹線や電車などの移動時間中に承認ができるようになったため、わざわざ会社に出向いて承認を行うといったことも必要なくなりました。これまでは、締日が近づくと承認のために社内にいる必要がありましたが、その必要がなくなったことで、よりマネジメント業務に時間を使うことができるようになりました。
もちろん、経理側もこれまでのように申請が届かないといった問題や、申請内容が合っているかどうかのチェック業務の一切が必要なくなりましたので、大幅な時間削減につながりました。また、社員の経費に関する書類を保管する必要がなくなり、保管庫に十分な空きスペースができたことも嬉しい成果でした。これまでは、領収書を含めた経費に関する書類は1ヶ月で25cm程度の厚さで、年間換算すると3m程度の厚さにまで膨らんでいたのですが、これらの書類がなくなったことは小さなことかもしれませんが、心理的には非常に大きな成果として感じることができました。
結果、全社として月に計650時間のノンコア時間を削減できました。全社的な業務効率化はもちろん、物理的な保管場所の効率化まで実現することができ、「TOKIUM経費精算」を導入して本当に良かったと思っています。
— 今後の展望
バックオフィスだけではなく、全社的な業務効率化が実現できた今、当社にとって「TOKIUM経費精算」はなくてはならない存在です。これからも、すべての社員がコア業務に集中できる環境を整え、会社の事業発展に貢献していきたいと考えています。TOKIUMにはこれからも手厚いサポートを行っていただけることを期待しています。