支払業務

支払管理の重要性とは?主な流れや効率化が見込める管理方法を紹介

更新日:2024.12.19

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支払管理

支払管理は企業活動において不可欠な業務ですが、「請求書の管理が煩雑」「支払い漏れが不安」「担当者の負担が大きい」など、多くの企業が課題を抱えているのではないでしょうか。適切な支払管理ができないと、取引先との信頼関係を損なうだけでなく、企業の存続にも関わる重大な問題となりかねません。

→ダウンロード:請求書電子化で「ミスなく」月次決算を実現できる理由とは?3つのメリットをご紹介

本記事では、支払管理の基本的な流れから、効率化に向けたシステム活用まで、実務担当者の方に向けて具体的な改善方法をご紹介します。これらの情報を参考に、自社の支払管理業務を見直すことで、ミスのない効率的な業務フローの構築を実現できるはずです。

請求書支払いにおける受領~承認を電子化する3つのメリットとは?

支払管理とは

支払管理とは、取引先からの請求書受領から支払い、記帳、消込までの一連のお金の流れを管理する業務です。企業間の取引では、商品やサービスの納品後に支払いが発生するため、適切な支払管理は取引先との信頼関係を維持する上で非常に重要です。

具体的には、請求書の内容確認や支払予定表の作成、振込作業、帳簿付けなどの業務を含みます。これらの業務を正確に行うことで、支払い漏れや遅延を防ぎ、企業としての信用を保つことができます。また、支払管理を通じて自社の資金の流れを把握することは、健全な経営状態を維持するためにも欠かせません。

一方で、支払管理を怠ると取引先との信頼関係を損なうだけでなく、キャッシュフローの悪化や経営の不安定化を招く恐れがあります。そのため、支払い業務の効率化や正確性の向上に向けた取り組みが、今後の企業経営において重要な課題となっています。

支払管理を怠るリスク

支払管理を適切に行わないことは、企業経営において以下のような、深刻な問題を引き起こす可能性があります。

  • 支払漏れが発生する
  • 新規取引などの判断が遅れる
  • 資金繰りが不透明になり経営が不安定になる

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

支払漏れが発生する

支払管理が正確に行われていないと、請求書の回収漏れや支払期日の見落としなどにより、支払漏れが発生するリスクが高まります。特に、取引先が多い場合や支払いのタイミングが異なる場合は、人的なミスが起きやすくなります。

支払漏れは、取引先との信頼関係を大きく損なう要因となります。一度失った信頼を取り戻すことは非常に困難で、最悪の場合、取引停止や取引規模の縮小につながる可能性もあります。

新規取引などの判断が遅れる

支払管理が適切に行われていないと、過去の取引履歴や支払状況を正確に把握することができません。そのため、新規取引先との価格交渉や取引条件の設定において、適切な判断を下すことが難しくなります。

例えば、過去の仕入れ価格の記録が不十分な場合、新規取引先から提示された価格が妥当かどうかの判断が遅れ、結果として不当に高額な仕入れ価格を受け入れてしまう可能性があります。このような状況は、企業の収益性に直接的な影響を与えかねません。

資金繰りが不透明になり経営が不安定になる

支払管理が不十分だと、会社全体の資金の流れを正確に把握することができなくなります。設備投資や維持費、人件費など、企業活動に必要な支出に対して、適切な予算確保が難しくなってしまいます。

また、将来的にどのような場面でコストが発生するかの予測も困難になり、キャッシュフローが滞る可能性が高まります。資金繰りの見通しが立たない状態が続くと、経営が不安定になり、最悪の場合は事業継続が困難になるなど、企業の存続にも関わる重大なリスクとなります。

請求書支払いにおける受領~承認を電子化する3つのメリットとは?

支払管理の流れ・スケジュール

支払管理は、請求書の受領から帳簿への記帳まで、複数の段階を経て行われます。

  • 請求書を受け取り不備がないか確認する
  • 支払管理表を作成する
  • 支払を行う
  • 支払管理表のステータスを更新する
  • 帳簿への記帳・消込をする

以下では、支払管理の基本的な流れとそれぞれの段階で必要な作業について解説します。

請求書を受け取り不備がないか確認する

まず取引先から受け取った請求書の内容を、慎重に確認します。具体的には、支払期日、金額、支払方法などの記載事項が正確か、発注内容や納品内容と相違がないかをチェックします。

この段階で請求書に不備が見つかった場合は、取引先に連絡して修正や再発行を依頼する必要があります。請求書の内容確認は、以降の支払管理業務の正確性に直接影響するため、特に注意を払って実施することが重要です。

支払管理表を作成する

請求書の内容確認後、支払管理表(支払予定表)を作成します。支払管理表には以下の必須項目を含める必要があります。

  • 支払完了チェック欄
  • 支払日(予定日)
  • 取引先社名
  • 取引区分
  • 取引内容
  • 支払金額
  • 支払先情報

これらの項目を正確に記録し、社内で統一された入力ルールに従って管理することで、支払状況を一目で把握できるようになります。

支払を行う

支払管理表に基づいて、各取引先への支払いを実行します。主な支払方法は銀行振込ですが、近年では自動振込やオンライン決済なども活用されています。

支払い実行時は、振込先や金額を誤らないよう、支払管理表と照らし合わせながら慎重に作業を進めます。特に複数の取引先への支払いがある場合は、二重チェック体制を設けるなど、ミス防止の対策を講じることが重要です。

支払管理表のステータスを更新する

支払い完了後は、支払管理表の支払状況を速やかに更新します。支払済みの項目にチェックを入れ、支払日や支払金額を記録します。

ただし、項目を削除するのではなく「処理済」としてステータスを更新し、履歴として残しておくことで、過去の支払状況を確認できるようにします。これにより、取引先との支払いに関する問い合わせにも迅速に対応できます。

帳簿への記帳・消込をする

最後に、支払い内容を会計帳簿に記帳し、消込作業を行います。例えば、50万円の買掛金を支払った場合は以下のような仕訳を行います。

(借方)買掛金 500,000円 (貸方)当座預金 500,000円

消込作業では、過去の取引と実際の支払いが一致していることを確認します。この作業により、未払いの買掛金残高を正確に把握でき、支払漏れを防ぐことができます。また、財務状況の適切な管理にもつながります。

効率化が見込める支払管理方法

支払管理業務の効率化を図るには、デジタルツールの活用が効果的です。企業規模や業務量に応じて、Excelでの管理か専用システムの導入かを選択しましょう。

  • Excel(エクセル)
  • 支払管理専用ソフト

以下では、それぞれのメリットと具体的な活用方法について解説します。

Excel(エクセル)

Excelを使った支払管理は、特に中小企業や取引量が比較的少ない企業に適しています。既存のソフトウェアを活用できるため、新たな投資なしで始められる点が大きなメリットです。

具体的な管理方法としては、支払管理表を作成し、「支払完了チェック」「支払日」「取引先社名」「取引区分」「取引内容」「支払金額」「支払先情報」などの必須項目を記録します。入力ルールを社内で統一し、複数の担当者でも同じように運用できる体制を整えることが重要です。

ただし、取引数が増えてくるとデータ量が多くなり、システムの動作が重くなったり、入力ミスのリスクが高まったりする可能性があります。そのため、業務規模が拡大してきた場合は、専用システムへの移行を検討する必要があります。

以下の記事では、エクセルによる経費管理のポイントを詳しく解説していますので参考にしてください。

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請求管理システム

請求管理システムを導入することで、より高度な業務効率化が実現できます。例えば、TOKIUMのような請求書受領システムでは、請求書の受領から保管まで一元管理が可能で、支払業務にかかる時間を大幅に削減できます。主なメリットとして、以下の点が挙げられます。

■完全ペーパーレス化の実現

  • 紙の請求書はシステムが受け取りを代行し、データ化して保管
  • オフィスでの書類保管スペースが不要に

■高精度なデータ化と自動処理

  • AI-OCRと専門オペレーターによる99%以上の精度でのデータ化
  • 支払データの自動作成や会計ソフトとの連携が可能

■法令対応の自動化

  • 電子帳簿保存法やインボイス制度への対応を自動化
  • 適格請求書の要件確認や保存要件への対応を代行

特に取引量が多い企業や、複数拠点での運用が必要な場合は、このような専用システムの導入によって、大幅な業務効率化と正確性の向上が期待できます。

TOKIUMインボイス資料ダウンロード TOKIUMインボイス資料ダウンロード

まとめ

適切な支払管理は、企業の信用維持と健全な経営のために不可欠です。支払漏れや遅延を防ぎ、正確な資金繰りを実現するためには、従来のアナログな管理方法から、デジタルツールを活用した効率的な管理方法への移行が重要です。

企業規模や取引量に応じて、Excelでの管理か専用システムの導入かを選択し、自社に合った支払管理の仕組みを構築することで、業務効率の向上と経営リスクの低減を図ることができます。

支払管理業務の効率化をお考えの企業様には、支出管理プラットフォーム「TOKIUM」がおすすめです。請求書の受領から保管まで一元管理が可能で、AI-OCRと専門オペレーターによる99%以上の精度でのデータ化を実現。さらに、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応も自動化できます。導入企業からは「支払業務にかかる時間を大幅に削減できた」との声も。ぜひ、無料の資料請求で詳しい情報をご確認ください。

以下の記事では、「TOKIUMインボイス」を含む請求書処理業務を効率化するサービス14選を紹介していますので参考にしてください。

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