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経費精算は経理部門にとって負担が大きく、ミスが起こりやすい業務です。経費精算業務を外部に委託すれば、空いた時間で他の重要な業務に集中でき、社内の業務効率の大幅な改善が期待できます。
さらに、経費精算システムを導入すれば煩雑な事務処理を軽減かつ定型化でき、業務委託する際にもスムーズに、かつ委託コストの削減が可能です。実際に経費精算システムを導入したり、定型業務を委託したりしている企業は年々増加しています。
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この記事では経費精算を業務委託するメリット・デメリット、おすすめの経費精算システム3選と、システム導入による成功事例を4例紹介します。経費精算業務の負担を減らし、効率化を図りたい経理責任者・担当者は、ぜひ参考にして下さい。
経費精算業務委託のメリット・デメリット
以前は業務委託(アウトソーシング)といえば、経理業務の全てまたは一部を任せることを指すものがほとんどでした。
しかし、近年ではクラウド型の経費精算システムが普及したことで、システムを活用して業務効率を高めながら、外注業者による委託サービスを併用するケースが増えています。委託を検討する際はシステムの導入サポートを受けられるかどうかも確認しましょう。
業務委託できる経費精算業務にはさまざまなものがあります。自社の希望通りに業務を委託できるか確認が必要です。業務委託には多くのメリットがありますが、一方でデメリットもあるため、以下でそれぞれ解説します。
経費精算を外部委託するメリット
経費精算業務を外部委託するメリットは、主に以下の5点です。
(1)人件費などの固定費削減
経費精算業務は件数が多い上に業務の負担が重く、自社で対応すると社員の給与や社会保険料などの固定費が嵩みます。また、経費精算業務のために人材を確保する場合、求人などの採用コストもかかります。外部委託すれば社員の負担を軽減し、固定費も削減できるでしょう。
外部委託の場合も委託費がかかりますが、通常は業務量に応じた価格が設定されています。業務に対するコストは事前に明確に把握できます。
(2)経理部の負担軽減
経費精算業務の負担を減らせるだけでなく、業務効率化に関するアドバイスを受けられるため、経理業務全体の負担軽減が可能です。
(3)経費精算業務の正確性向上
委託業者は、専門的な知識がある担当者が処理をします。知見のある経理の専門家に任せられるため、自社で行うよりも正確性が向上します。
(4)経費処理の透明性と不正防止
経費精算業務は、特に社内で業務が属人化している場合、経費に関する不正行為や横領が起きやすい業務です。外部委託であれば第三者の立場で中立的に業務を遂行するため、不正防止につながります。
(5)経費精算システムの導入サポート
経費精算業務を請け負う多くの外注業者は、料金を抑えつつ業務を効率化するためにクラウド型のシステムを活用してサービスを提供しています。
委託業者に依頼することで、自社に合った経費精算システムの選定や導入時のサポートまで親身に行ってくれるでしょう。
経費精算業務の委託におけるデメリットとその対処法
一方で経費精算業務の委託にはデメリットもあります。対処法と共に把握しておきましょう。
(1)社内の人材育成に繋がらない
外部に委託すると、経費精算業務に携わる人材の育成が難しくなります。将来的に委託を辞める際や、急な社内対応が必要な場合に、業務を担当できる人材が社内にいないといった状況になりかねません。
対処法として外部に作業工程の全てを丸投げするのではなく、委託先の業務フローを把握しておき、社内でも対応できるよう仕組みを構築する、マニュアルを提供してもらうなどの方法をとることで、社内にノウハウを蓄積できるでしょう。
(2)緊急時の対応にタイムラグがある
緊急のトラブルが起きた場合など、委託業者によっては即座に対応できないことがあります。事前に緊急時の対応を確認しておき、対処法を検討しておくと良いでしょう。
(3)社外対応の準備に一定の時間がかかる
外部へ委託する場合でも、委託業者への指示や資料の受け渡しなど、委託までの準備に一定の時間がかかります。準備段階からアドバイスを受けられるような委託業者を選定すると、負担を軽減できるでしょう。また、委託前に社内のマニュアルや指示書を、外部の人でも分かりやすいようにまとめておくとスムーズです。
経費精算業務委託先を選ぶポイント
経費精算業務を委託する際は委託する範囲を明確にし、自社の目的に合った対応ができる委託業者を選ぶことが大切です。一般的に委託が可能な業務範囲と選定基準、目的に合った委託業者の選び方を紹介します。
委託する業務の範囲と選定基準
外部に委託できる主な経費精算業務には、以下が挙げられます。
- 経費申請の内容確認と承認
領収書や請求書、交通費の申請内容などを基に内容・金額を確認し、不備があれば修正を依頼する業務です。
- 会計ソフトへの入力
申請された経費の内容を会計ソフトへ入力します。
- 立替経費の精算(支払い処理)
立替経費を申請者へ支払い処理します。現金精算は現金管理が必要となるため、振込による処理が一般的です。
さまざまな業務の中で、自社の状況に合わせて委託する業務を選ぶと良いでしょう。例えば支払業務は重要度が高いため、現状のまま自社で対応して支払以外の業務を委託する、システムの導入により会計ソフトへの入力負担は既に軽減できているため、経費申請の内容確認だけを委託する、といった方法が考えられます。
経費精算アウトソーシング業者の選び方
自社の目的に合った委託業者を選ぶために、主に以下を事前に確認すると良いでしょう。
- 自社が委託したい業務に対応しているか
委託業者は経費精算業務全てに対応しているとは限りません。事前に委託したい業務が対応範囲に含まれるか確認しましょう。
- 導入している会計ソフトと連携できるか
既に会計ソフト・システムを導入している場合、経費精算の結果と会計ソフトが連携できれば、記帳などの作業を省力化できます。
- 柔軟な対応が可能か
緊急のトラブル発生時などでも柔軟に対処できるかどうか、休日・時間外の業務や緊急時の増員対応など、どのような対応が可能か確認しておきましょう。
経費精算システムの導入メリットとおすすめ3選
経費精算業務を外部委託するなら、経費精算システムも導入することをおすすめします。なぜなら自社で担当する範囲の業務を効率化できるだけでなく、システム導入により業務を定型化することで委託コストを抑えられ、業務委託自体もスムーズに行えるからです。経費精算システムの一般的な特徴とメリットは以下の通りです。
- 経費申請から承認までシステム内で完結できる
- 交通費登録が自動化され、調べる手間と入力ミスを軽減できる
- 領収書をスマートフォンで撮影すると金額などが自動で読み込まれる、もしくは入力を代行できる
- 領収書のペーパーレス化が可能になる
- 会計システムや振込データとの自動連携が可能になる
以下でおすすめのシステムを3つ、特徴と共に紹介します。
TOKIUM経費精算
【主な機能・特徴】
- 申請から承認までスマートフォンで完結
- 電子帳簿保存法に準拠した形で電子保存、完全ペーパーレス化を実現
- 領収書を月次で回収し、原本の突合・データ化・保管・廃棄まで一括して代行
- 導入時、導入後も充実したサポートを提供
- 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)から認証を受けているだけでなく、JIIMAが実際に導入・利用している信頼性の高いサービス
- 利用できるアカウント数は無制限で、従業員数の多い企業でも追加費用なし
領収書などをデータ化する際に、複数のオペレーターが入力・照合・確認し、システムの自動化だけでは実現できない効率化をサポートする点が大きな特徴です。
経費精算作業を丸ごと代行できることで、業務にかける時間を約10分の1に削減できます。
【料金プラン(税抜)】
初期費用+基本利用料(月額1万円~)+領収書の件数に基づく従量課金制
料金プランの詳細は下記ページからダウンロードして下さい。
料金|TOKIUM経費精算(旧称:レシートポスト)|経費精算クラウド(トキウム経費精算)
マネーフォワードクラウド経費
【主な機能・特徴】
- 申請から承認までスマートフォンで完結
- 電子帳簿保存法に対応、ペーパーレス化を実現
- 連携した電子マネー、クレジットカードの明細を自動で取得して経費に反映
- 領収書は金額などを自動でデータ化
- 領収書の画像と明細データをオンラインで一括管理、編集が可能
- 従業員や部門、費目ごとに経費を分析する機能
マネーフォワードの各種サービスとは特に連携が容易です。マネーフォワードのシステムを既に利用している企業は導入がスムーズでしょう。
【料金プラン(税抜)】
- 従業員50人以下の場合
各プランの基本料金*1+各サービス従量課金*2+各種オプション料金
*1 スモールビジネス2980円/月、ビジネス4,980円/月~人数による(共に年契約の場合)
*2 件数や人数、利用する業務によって変動
- 従業員50人超の場合は要問い合わせ
楽楽精算
【主な機能・特徴】
- 専用アプリから撮影した領収書は金額などを自動でデータ化
- 交通系ICカード、クレジットカードの明細を自動取得
- 電子帳簿保存法に対応、ペーパーレス化を実現
- 事前申請機能から、承認、処理までワンストップ
- 規定違反や二重申請を自動ブロック
- 各種会計ソフトとの連携
稟議や押印申請などのさまざまな申請のシステム化が可能です。さらにレイアウト設計やワークフローも自由にカスタマイズもできます。
【料金プラン(税抜)】
初期費用(100,000円)+月額費用(30,000円~従業員数に応じて変動*1)
*1詳細な料金は要問い合わせ
「TOKIUM経費精算」で経費精算業務を効率化した4社の成功事例
TOKIUM経費精算を導入し、業務効率化を成功させた4社の事例を紹介します。
株式会社ヤオコー
株式会社ヤオコーでは従業員約3万人の経費精算を紙ベースで行っていたため、経理精算業務の手間と時間の負担が課題でした。そこでTOKIUM経費精算システムを導入し、経費処理の工数を全体で約600時間削減することに成功しました。
以前は手入力や紙回覧のため、入力ミスや紙の紛失が頻発していました。しかしTOKIUM経費精算システムの導入後は、年間5万枚の紙を削減。ペーパーレス化の実現で紙運用に伴うミスやトラブルがなくなりました。
また、承認・精算の遅れが高額な経費を立て替えた従業員の負担となっていましたが、スマートフォンから手軽に申請・承認できるようになり、承認遅れのリスクも軽減しました。
株式会社土屋鞄製造所
経費精算システムと紙の運用の併用により、混乱が生じていた株式会社土屋鞄製造所。グループ全体でTOKIUM経費精算システムを導入し、全ての業務をシステム上で運用することで、経理に申請書が回ってきてから保管までの作業を2営業日分削減できました。
また、交通費などの自動入力により経費申請時の金額ミスが減少。クラウド上で作業できるため、承認にかかる時間も減少しました。
領収書原本の突合とファイリングにかかっていた時間が短縮され、結果として経費精算業務に要する時間・手間の大幅な削減を実現しました。
京西テクノス株式会社
自社開発の経費精算システムが老朽化により使い勝手が悪く、経費申請内容と領収書などの原本の突合が困難だった京西テクノス株式会社。システムを刷新してTOKIUM経費精算を導入したところ、経費承認プロセスの透明性が向上し、申請業務の大幅な簡略化に成功しました。
導入以前、現場社員はオフィスに戻らなければ経費精算できない上に、システムに金額を入力して紙でも申請書を作成する必要があり、申請者の負担が大きい状態でした。また古いシステムで作動に時間がかかり、大量の申請内容を経理部で全てスムーズに確認することは困難でした。
TOKIUM経費精算の導入で現場社員にとっても利便性が高まり、申請にかかる作業時間を短縮。そして経理部では承認作業の簡略化だけでなく、処理の正確性が強化されました。
株式会社理経
株式会社理経では、以前はアナログな経費精算処理を行っており、手書き伝票の転記ミスが多く発生していました。TOKIUM経費精算を導入したことで、経費の申請・承認を約1分に短縮、ミスの大幅な軽減に成功しました。
以前は紙の伝票に領収書を貼り付けて経費精算業務を行っており、外出の多い社員の負担に。また手書きによるミスも多く、チェックや差し戻しのため経理部の負担も大きい状態でした。
そこで、費用対効果の高さやオペレーターによる自動入力を採用していることなどが決め手となり、TOKIUM経費精算を導入。時間や場所を問わず申請・承認が可能になったことで働き方の選択肢が増え、経費精算業務にかかる時間も削減できました。
委託業者やシステムを活用して経費精算業務を効率化しよう
経費精算業務を委託すれば経理部門の負担を大幅に削減し、他の重要な業務に注力できます。外部委託の際には、自社の希望に沿う適切な委託先を選び、業務範囲を明確にすることがポイントです。
さらに経費精算システムを導入すれば、煩雑な事務処理を軽減かつ定型化できます。業務委託の際もシステムがあることでスムーズに委託でき、委託コストの削減も可能です。
TOKIUM経費精算システムは経費申請から承認までスマートフォンで完結し、電子帳簿保存法など法改正にも随時対応しているなど、経費精算システムのメリットを豊富に取り揃えています。
また、オペレーターが領収書をデータ化し、原本の点検、保管、廃棄までを一括して代行するためデータの読み取りミスが少なく、システムの自動化だけでは実現できない範囲の効率化までサポートしています。
資料は以下のリンクから無料でダウンロードできるので、ぜひ参考にして下さい。