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経理の目標設定を考えているものの「時間がたっても一向に良いアイデアを決められない」「そもそも間接部門の目標設定の立て方ってどうするんだろう?」と一人で悩みを抱えていませんか?
今回は経理の目標設定を7つの具体例をもとに解説しています。これを読めば、あなたも目標設定の立て方で迷うことはないはずです。
わかりやすく丁寧に解説しましたので、最初からじっくりと目を通してみてください。
経理の目標設定を具体的に決める6つのステップ
ステップ1.経理には目標設定はいらないという考えをまず捨てる
ルーティンワークの経理部には、目標達成が必要ないと言われがちですが、決してそんなことはないです。
どんな業務を行おうと、目標を立てることは、スキルアップやモチベーション維持のためにも必要なことだと認識します。
ステップ2.目標設定はとりあえずするのではなく、チームとして皆が意識をできるようにする
目標設定は、とりあえず設定するという姿勢では、全く意味がありません。また一部の人だけで、目標を設定するのではなく、チームワーク全体で行うようにします。
ステップ3.目標設定を決めるための会議を開く
一番良い方法は、目標設定を立てるために、経理の部署全体で会議を開くことです。若手の部下も参加できるようにします。
そうして皆が普段こうしたらいいと思っている改善策や、目標にしたいことをどんどん意見としてまとめていきます。会議を開いて目標設定したことを上司や人事に報告書内でも書くようにします。
ステップ4.業務の全体像を把握する
個人的な「作業」ではなく、経理としての「業務」の全体像を把握します(できれば業務全体がわかる体系図を作成)。
これにより、一つひとつの作業が、会社にとってどういう位置づけで、何の目的のためなのかがわかります。
ステップ5.改善点をピックアップ
4.で業務を俯瞰したことで、「なぜこの作業があるのだろう」「これは無駄な工程では」という部分が出てきます。
二重チェックになっていたり、一昔前のアナログな手法が残っていたり。そういう部分を「改善できる点」として抽出します。
ステップ6.改善案を具体化し、数値目標に落とし込む
5.についての改善案を作ります。ポイントは、「もっと早く仕上げる」といった漠然としたものではなく、客観的な「数字」を入れること。
何日短縮するのか、どの項目を減らすのか、いつまでに行うのかを具体的にすることで、第三者から明確に目標達成率が評価できます。
そのまま使える経理の目標設定の具体例・例文7選
経理の仕事はルーティーンワークが多かったりして、突然人事や上司に目標設定をしろと言われてもわかりませんよね。
また、営業と異なり明確な数値目標もありません。
そこで実際の経理の方に実際に行った目標設定の具体例をお聞きしました。ぜひご参考ください。
【例文1】
経理部として、〇〇日に会議を開き、今年の目標設定は以下のように設定することと決定致しました。
・とにかく無駄な残業を減らす
・新しい会計ソフトを導入するなどして、業務の効率化を目指す
・年次業務のマニュアルを見直し
また新たな改善策が必要となった時は、それも目標設定に含め、業務改善に努めます。
【例文2】
私は現在単体決算の担当者として年次決算を締めることができるようになりました。今後は仕事の幅を広げて連結決算業務もこなせるようになりたいです。そのためにIFRSの知識を身につけたいと思います。
次に、これからの経理部門はただ数字を作るのではなく、それをいかに経営者に早く届けてスピーディーな経営判断をしてもらえるかが重要だと考えています。そのため、経理部としてもっと業務効率化を進めていきたいです。具体的には、マクロの知識を身につけて、現在手作業で行っている作業を自動化することで、決算の早期化と正確性の向上を進めていきます。また、仕事の内容やノウハウが一人ひとりの頭の中にある状態なので、各業務のマニュアルを作成し業務の標準化を進めていきます。
【例文3】
経費削減を目指します!
社内の入出金を管理する役割があるので、その中で業務効率も含めて無駄なものはないか、例えば、社内文書はパソコン上で確認を行いコピー用紙の使用を減らす、など社内の無駄を減らし、経費削減を目指します。
【例文4】
チェック機能の強化を行います!
人手不足などで曖昧チェックになっていること、1人だけが業務に携わっていること、過去1年で間違いが多かった業務を見直し、2人以上でのチェックができるよう、業務の流れを見直し、強化します。
【例文5】
マニュアルを作成します!
経理担当者1人が休めば仕事が進まない、という環境ではなく、全員が業務を行える環境を整え、支払い期日前には必要な場所に応援に行けるようにするなど、滞りを解消し、書類を早急に仕上げます。
【例文6】
入出金管理表の、不必要な項目や確認のステップを1つ減らすことで、作成期間を現状の1週間から4営業日に短縮する
。
【例文7】
外注費管理表を、現在は時系列のみの管理となっている部分を、「月ごと」×「カテゴリー」ごとに分類することで、照合のスピードを上げ、再確認や問い合わせ件数を減らす
目標設定を立てたあとにすべきこと
実際に目標を立てたあと、半期または1年が終わった段階で初めて「達成したかどうか」を確認するのではなく、できれば毎月、難しくても3ヶ月に1回は、進捗状況=達成度を確認することが大切です。
1年やって、蓋を開けたら達成していなかった、ではなく、途中で軌道修正を行えるようにします。目標自体を変えるのではなく、目標達成のための「手段」や「段取り」を改善することで、目標達成率を高めることができます。
また、業務の幅を広げたいという目標である場合は、上司と相談しその業務に携われる環境に置いてもらう必要があります。また、その業務に携わるために自分で専門書を精読したり、資格を取得する必要があります。
業務効率化の目標に対しては、具体的に今行っている業務の中からどの業務が効率化できるかを考えます。その業務に携わる同僚へのヒアリングも必要です。
その上で、システム化するのか外注するのか検討し効率化を進めていきます。業務改善は期限を決めないとずるずると長引いてしまうので、ガントチャートなどを利用しいつまでに何を完了させるか管理する必要があります。
マニュアル化については、まず自分が抱えている業務のマニュアルを作成してみます。第三者の意見も聞きながら作成し、個人レベルではなくその部署のマニュアルとなるよう共有することが重要です。
半年後と一年後の目標の立て方の違いについて
ここまで目標の立て方のステップは理解したと思いますが、最後に長期目標と短期目標の立て方のコツをそれぞれ紹介します!
短期目標のコツ
高い目標設定をせずに、実現可能のレベルから1段階くらい下げた目標にすると、目標までのヤル気を継続することができます。
例えば20kg痩せたいというと思っても半年後に20kg痩せるというのは厳しいです。10kg程度なら実現可能な範囲内ですが、ここをあえて6kg(1カ月1kg減)に設定します。
しっかりとそれに向けて食事制限や運動をした場合半年もせずに達成できてしまうのですが、その程度の目標を繰り返すことで本来痩せたかった20kgを身近に感じることができるようになります。
短期目標とは、最終的な長期目標を達成するために、長期目標を細分化して段階的な目標を設定することです。
それにより、心の負担を軽くして行動力を上げ、また進捗状況をわかりやすくする効果があります。
また短期目標では試行錯誤するお試し期間を設けることも重要です。そして、所々でいままでやってきたことを確認したり復習する期間を設けましょう。
例えば、1年後の資格試験に合格することが長期目標で、合格するためには12冊の問題集をマスターする必要があるとします。
この場合、半年後の短期目標を「6冊の問題集をマスターする」とすぐに立てないで、最初の1週間でどのくらい問題集を進められるのかペースを計ってみます。
思いのほか時間がかかり、1か月でほとんど進めないようだと、短期目標を修正しなければなりません。逆に、案外捗って1か月に3冊も進めるかもしれません。
また、問題集を解いていくうちに忘れるので、復習する期間も設けます。自分の問題集を解くペース、忘却するペースを理解してから「1カ月に2冊ずつマスターし、3カ月は復習期間にする」等決めましょう。
長期目標のコツ
長期目標の場合、中間地点(短期目標)を立ててあげると達成しやすくなります。いきなり一年後に〇〇、と目標を立てても漠然としすぎてイメージがわかないものです。
1年後に海外旅行に行くという目標を立てた場合、まずは必要になるお金を貯めなければいけません。例えばそれが30万円だった場合、30万円という目標を持ちつつ3カ月後に6万貯める・半年後はボーナスが出るから15万貯めるといった感じで小分けにします。
短期目標の立て方と同じように小分けした目標は実現範囲内もしくはそれ以下で設定します。長期目標の場合、無理だと諦めてしまったらおしまいですので間、間に達成できる目標を設定して気持ちがブレないようにするのが大切です。
また、抽象的な目標ではなく、誰にでも理解できる具体的な目標にしましょう。なぜなら明確で具体的な目標の方が、何を達成する必要があるのかが見えてくるからです。
そのためには、期限を決めて、目標となる数値や状態を明確にします。例えば、「将来絶対痩せる」ではなく「1年後までに5キロ痩せる」と立てましょう。また「英語がペラペラになる」ではなく、「2年後までにビジネスでストレスなく英語が話せる」という風に長期目標を立てましょう。
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