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小口現金の作業を思い出すと憂鬱になりませんか?
小口現金で管理していた頃は、「今日こそ現金が合いますように」と祈りながら作業を始めることも多々ありました。日々「小口現金が合わない」せいで残業しなければならない、お悩みの方も多いのではと思います。
未だに小口現金による処理を行うことは、業務を非効率にしているだけではなく、不正や盗難、紛失の温床にもなるので、絶対にやめるべきです。
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本記事では、以下の3点を徹底的に解説いたします。
1.小口現金の廃止のメリットやデメリット
2.実現場でどのようにして小口現金を廃止するか具体的な方法
3.社内の説得方法
小口現金の廃止により、経理業務が効率化されて業務負担や人件費が少なくなる上、不正や盗難のリスクも減らすことができます。この記事を参考に、小口現金の廃止をぜひ検討してみてください。
なお、小口現金については、以下の記事も参考にしてください。
小口現金を廃止すべき4つの理由
理由1. 小口現金の残高チェックの手間がなくなる
小口現金があると、その都度、経理担当者が小口現金を出し入れし、入出金を出納帳に記録、現金を数えて出納帳の情報と照合というプロセスを毎回取らなければなりません。
一日の終りに残高を数えて、会計帳簿と金額が一致しているか確認する必要があります。現金があうまで帰宅することができません。
金額が合わない場合、もう一度数え直したり、領収書とチェックしたりと、僅かな額のためにどれだけの時間を費やしたのかと心当たりがある経理の方も多いのではないでしょうか
このような細かい作業ですが、意外と手間・時間がかかります。
たった100円の経費精算の処理に経理担当が5分間かかったとすると、約200円のコストが発生してしまいます。(経理担当者の月給が40万円の場合)
理由2. 小口現金の盗難や紛失、不正を防止することができる
現金を人の手で処理するほど、紛失や不正のリスクが高まるため、絶対に避けるべきです。
小口現金による処理をし、手作業で入力していると、現金があわないということも多々発生します。また、現場での現金管理には紛失や盗難のリスクも排除できません。
小口現金の廃止は、不正や盗難を未然に防止することができ、社内ガバナンスや管理体制の強化につながります。
理由3. 経理担当者の仕事が楽になる
毎回小口で管理するのではなく、従業員に経費として立て替えてもらい、まとめて経費精算で処理することにより、短い時間で効率的に仕事を終らせることができます。
小口現金に関しては、特に経理担当者の業務負担は非常に大きいものがあります。
小口現金があると、その都度、経理担当者が小口現金を出し入れし、入出金を出納帳に記録する、残高を出納帳の情報と照合するというプロセスを毎回取らなければなりません。
また、別の業務の途中でいきなり精算を頼まれて、作業を中断されるということもしばしば起こっています。
理由4. 申請者の仕事が楽になる
現場の営業マンにとってもわざわざ経理担当者を捕まえて、精算を頼むという作業に手間を感じている人は非常に多いです。
特に外出が多く、会社に戻らないことも多い人にとっては、毎回経理担当者の元を訪れて、精算を頼むということは非常に非効率的です。
そのため小口現金から振込へ変更することは営業担当者にとっても、経理担当者にとってもメリットが多いでしょう。
小口現金を廃止する3つの方法とは?
方法1. 立替精算をしてもらい、振込で精算
- メリット:小口現金の手間がなくなる
- デメリット:経費精算申請書の記入・提出・承認が面倒
社員に経費を立て替えてもらい、毎月一度給与と一緒に振込で精算をする方法です。立替経費精算での具体的なフローは以下です。
【ステップ1】
社員に経費を立て替えてもらい、毎月一度精算書を作成し、領収書をつけて提出
【ステップ2】
上司および経理担当が領収書と照らし合わせて、内容をチェック
【ステップ3】
承認されたら、月に一度、給料と一緒に従業員へ振込で精算を行う
しかし、立替経費精算を振込で精算する場合、経費精算申請書の記入・提出など面倒な手間が発生してしまいます。そこで、機能面に優れた経費精算システムを導入することで、簡単に立替経費精算を終えることが可能です。
代表的な経費精算システムである「TOKIUM経費精算」は、電子帳簿保存法対応の完全ペーパーレス経費精算システムです。申請者は領収書をスマートフォンで撮影し回収用ボックスに投函、承認者はシステム上で画像を確認するだけで経費精算が完了します。さらに、経理担当者にとっては原本確認や保管作業すら不要となります。
領収書の写真を送信すれば、データ化・原本とデータの突合・原本保管まで全て代行されるため、ペーパーレス化と同時に経費精算へかける時間を約1/10にまで削減することが可能です。
TOKIUM経費精算は、電子帳簿保存法に対応したシステムの証であるJIIMA認証を受けるだけでなく、認証機関である日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が実際に導入し、利用しているサービスです。
月額費用は、基本利用料(1万円〜)+領収書の件数に基づく従量制で決まります。また、利用できるアカウント数は無制限なので、従業員が何名であっても追加料金なしで利用可能です。したがって、企業規模に関わらず、最小限のコストで経費精算を効率化できます。
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方法2. コーポレートカード(法人カード)を利用する
- メリット:会社決済なので立替経費の必要がない
- デメリット:コーポレートカードの種類が多くなると管理が大変、請求が来るまでの時間差がある
コーポレートカード(法人カード)とは、金融機関が発行する会社名義のクレジットカードのことです。
会社決裁のコーポレートカードを発行し、社員へ配布します。
クレジットカードや銀行振込により取引を完了させ、極力現金による処理をしないようにしましす。
会社決裁のコーポレートカードを発行することにより、どの社員がなににお金を使っているか一元管理することができるので非常に便利です。
また、あらかじめいくらまでの決裁ならば承認なしでカードを使えるという社内ルールを明確にしておきましょう。
特に駐車場やレンタカー代など頻繁に発生する経費についてはコーポレートカードを使うことで非常に便利になります。
◆コーポレートカード(法人カード)を利用する場合の注意点
- 社内でルールを規程する
→いくらまでならコーポレートカードで使ってよいか事前にルールを定めておきましょう - 年会費、初期費用を確認する
→クレジットカード会社によっては5000円〜数万円ほどの年会費がかかることがあります。
『経費精算 法人クレジットカード』について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
方法3. 高額になる場合は仮払いを併用する
- メリット:高額な立替が難しい場合でも対応ができる
- デメリット:仮払い申請書を記入したり、提出、承認することが面倒、小口現金の手間が残る
社員が個人的に立て替えることが大変な金額の場合は仮払いを行いましょう。
この方法により、小口現金の処理負担を少なくすることができ、社員による立替が難しい高額経費の処理も可能になります。
たとえば出張や展示会参加の場合は、事前に仮払金をわたし、事後に領収書と引き換えに仮払い金の過不足を精算するというものです。
【ステップ1】
社員に経費を立て替えてもらい、毎月一度仮払い精算書を作成し、利用目的などを記入して提出してもらう
【ステップ2】
上司もしくは経理担当者が中身を確認し、承認をする
【ステップ3】
承認がされた仮払い精算書に基づいて仮払い金の支払いを行う
この方法のデメリットは仮払い申請書を記入したり、提出、承認することが面倒なことです。
また、小口現金のやり取りは少なくはなりますが、依然として残ります。
しかし、経費精算システムを使うことで、それは驚くほど簡単になります。
小口現金を廃止する3つのデメリット
小口現金の廃止には多くのメリットが存在しました。
一方で、小口現金を廃止するデメリットもいくつか存在します。
デメリット1 精算までのタイムラグが発生する
小口現金の精算の場合はその場で精算がされていました。しかし、振込へ変更すると月1回もしくは会社の定めた一定期間ごとの精算となります。そのため、支払いを受け取るまでにタイムラグが発生してしまします。
特に、立替経費精算が多い営業マンにとっては死活問題であるため、反対が予想されます。
しかし、残業代や毎月の給料は月1回の精算です。毎日その日払いということはありません。それを考えれば、ルールとして立替経費精算は月1回と決めて、ルール化すれば問題なく運用できる企業が多いです。
デメリット2 振込手数料がかかる
立替経費精算を新たに振り込む場合、振込手数料が発生します。しかし、給与と一緒に振り込む運用を取れば、追加の手数料は発生しません。
また、それが難しい場合でも立替経費精算用の口座を一括で作成し、同一支店から振り込むことで手数料を節約するという方法もあるようです。
デメリット3 領収書の紛失のリスク
立替経費精算をする場合、領収書が必要になります。そのため、申請者が領収書を紛失してしまうと、経費精算ができなくなる可能性があります。
領収書を紛失しないよう、申請者は整理した状態で領収書を保管するようにしましょう。
まとめ
先述したように小口現金の廃止にはデメリットもありますが、経理担当者の手間の削減や不正を防止できる点を考慮すると、当編集部ではメリットの方が大きいと考えています。
デメリットの一つである領収書の紛失は、領収書をスマホで撮影して、その場で申請できる経費精算システムの導入によって、大幅にリスクを減らすことが可能です。
また、振込手数料が増えるデメリットに関しても、給与と同時に経費を振り込むといった工夫で、追加で手数料がかかることはありません。
つまり、小口現金廃止のタイミングで経費精算システムを導入することで、申請者と経理担当者の負担を同時に削減することが実現できます。
また、どうしても小口現金の廃止が難しいという方は、小口現金の業務フローを効率化するために便利な機能を備えた経費精算システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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小口現金を廃止した際に知っておきたい2つのこと【FAQ】
小口現金を廃止した場合、切手は残る?
小口現金を廃止したい場合でも、残念ながら切手や収入印紙は残ってしまいます。
その場合は、立替経費精算書に記入をしてもらい、領収書を貼り付けて提出してもらいましょう。
また、日本郵便株式会社が運営する切手SHOPという通販サイトでは、切手やレターパックをクレジットカードで購入することができますので、クレジットカードを使用している場合は小口現金のやり取りが発生しません。
小口現金の廃止方法は?社内の説得方法は?
小口現金を廃止することに多くのメリットがあることはわかりました。
しかし、現状の方法をいきなり変えるのは社内の反対もあり、なかなか難しいですよね。
まずは、直属の上司に話を通して、小口現金の廃止を訴えかけてみましょう。また、経費精算システムについて話をきいてみると、どのようなメリットがあるか、業務フローがどう変わるのかをイメージしやすくことができます。